簿記について

簿記には「単式簿記」「複式簿記」の2つがあり、
法人や個人の青色申告については「複式簿記」記入をします。

単式簿記
個人事業主で白色申告を行っている際の記帳が単式簿記になります。
収益と費用の発生や取り消しのみを記帳するため、
損益計算書は作成可能ですが、貸借対照表は作成できません。
期首残高と収益との合計が、費用と期末残高の合計に必ず等しくなります。

複式簿記

収益と費用の発生や取り消しによって、資本、資産、負債がどの程度変化したかを記帳していきます。

複式簿記では取引が発生した際、勘定科目を用いて仕訳を行います。
簿記上の取引は、簿記の5要素と呼ばれる、
資産負債資本収益費用のいずれかが増減した場合を指します。
「A社から商品の注文を受けた」というのは簿記上、取引に当たりません。

「商品を納入して、代金を受け取る権利が発生した」際にはじめて、取引が発生したとされ、仕訳されます。
また、「地震で倉庫が壊れた」等の予期せぬ事故や、盗難などの事件に巻き込まれた場合も
資産が減ったとみなされ、取引が発生し、仕訳を行います。

取引を記帳していく区分を勘定と呼び、勘定に与えられた名前を勘定科目といいます。
勘定科目は現金や売上高など一般的な科目や、会社の規模や業種によって、
独自の勘定科目を追加し、体系を整えることもあります。
すべての勘定科目は簿記の5要素に含まれます。

◆簿記の5要素と勘定科目の例
資産・・・現金、現金預金、製品、材料、売掛金、建物、商標権など

負債・・・支払手形、買掛金、借入金、前受金、未払費用、社債など

資本・・・資本金、資本準備金、利益準備金、元入金など

収益・・・売上、受取利息、固定資産売却益、為替差益、雑収入など

費用・・・仕入高、給料、消耗品費、減価償却費、通信費、雑費など

取引の発生から決算書までの流れ

取引の発生→仕訳(伝票起票)→総勘定元帳の作成→残高試算表の作成→決算書の作成
↘   ↓
↘(補助簿の作成)