仕訳
仕訳とは簿記の5要素のいずれかの増減の取引を帳簿などに記録していくことです。
ある取引を「原因」と「結果」に分けて記録します。
難しいと思われがちですが、いくつかのルールさえ覚えれば、おおよその仕訳をすることができます。
例)電車代500円を現金で支払う
借方 貸方
旅費交通費 500 現金 500
仕訳の左側を「借方」、右側を「貸方」と呼びます。
ルール①:勘定科目に、「原因」と「結果」に分けてあてはめる
上記の例に当てて考えると・・・
原因:電車に乗る
結果:現金500円が減る となります。
これを勘定科目にあてると・・
原因:電車代500円かかる。
→「費用」が発生したことになる。電車代は交通費になるため、勘定科目は「旅費交通費」になります。
結果:現金500円を支払う
→「資産」が減少したことになる。現金を支払うため、勘定科目は「現金」になります。
ルール②:借り方と貸し方に分けて記録する
資産・・・増加→借方 となります。先ほどの例で考えると、「電車代500円を
減少→貸方 現金で支払う」ということは・・・
負債・・・減少→借方 旅費交通費の発生→費用の発生→借方
増加→貸方 現金の減少 →資産の減少→貸方
資本・・・減少→借方 になります。
増加→貸方
収益・・・取消→借方
発生→貸方
費用・・・発生→借方
取消→貸方
ルール③:借方と貸方の合計は必ず一致する
先ほどの例をもとに考えると、「旅費交通費500円を支払う」ため、「現金500円が減少」しています。
当たり前のことですが、発生した金額と支払う金額は必ず一致します。
「原因」と「結果」が1対1ではない場合もありますが、
その場合でも必ず借方の合計と貸方の合計は一致します。
いくつか例をみていきましょう。
例)商品Aを現金3500円で仕入れた
借方 貸方
仕入高 3500 現金 3500
得意先のBさんを食事に接待した。その際の食事代10000円、タクシー代2000円を現金で支払った。
借方 貸方
接待交際費 10000 現金 120000
接待交際費 2000
C社に商品45000円の商品を発送し、翌月末に入金予定。
借方 貸方
売掛金 45000 売上高 45000
従業員Dの7月分給与220000円から、源泉所得税6000円と社会保険料7000円を差し引き、207000円を現金で支払った。
借方 貸方
給与手当 220000 現金 207000
預り金 6000
預り金 7000
◆ポイント
「どの勘定科目で記録をすればよいのか分からない!」
という場合は弥生会計の勘定科目一覧表を見れば、
ほとんどを記録することができます。
もちろん、中には判断の難しい項目もあります。
しかし、実際はそれほど正確に分ける必要はありません。
ある程度一般的に妥当であると判断されるものであれば、
勘定科目にこだわる必要はありません。
ただし、一度分けたものを、次の時にまた別の項目に分けて記録してはいけません。
各会社で、きちんと項目を定義して記録してください。